2012年10月12日
ゆたかな一日
非日常の時間を過ごしたくて、小さな旅に出ました。
京都の鞍馬寺に行ってみたくなったのです。
先週のことです。
平日だったので、いつもの「遠足仲間」ではなく、大阪の友人に声をかけてみました。
川床料理には遅く、紅葉には早すぎ、「なぜ今頃?」と問う家人を納得させる理由はありませんでしたが、行きたかったのです。
京都駅に着いたら、なんと、空は低い雲に覆われて、雨が降っていたのです。
雨の鞍馬寺は静かで厳かで、そして険しい山道が待っていました。
陽が差すと、雨に洗われた木々の濃い緑が光り、気持ちの良い風が吹きました。
遮那王と呼ばれていた義経が修練を重ねた場所は、のんびり歩くには険しすぎたけれど、850年という時間を経て、なお見えない力で人を惹きつける空気は力になりました。
午後は高台寺の庭を堪能して、一日を終えました。
思い切って出かけてよかったと思いました。
その後の私の生活は何も変わらないけれど、息苦しくなったとき、非日常の世界に飛び込むことで、リセットできるような気がするのです。贅沢な時間を過ごしました。
大好きな秋の一日、小さな旅のお話でした。
at 11時10分