2013年11月10日
お元気ですか?
いつの間にか季節が変わり、明日にも木枯らし1号が吹くのではないか、といわれています。
皆様、お変わりありませんか?
そして、どのような秋の日をお過ごしですか?
先日のことですが、実家の母から、ピアノを処分してもいいですか、との問いかけがありました。
使われていないピアノを、必要としている人たちに調律しなおして贈ろう、という活動を知ったから、というのです。
私と姉のために50年前に購入したピアノは、時を経て、母が70を過ぎて個人レッスンを受けるという素敵な役目を果たしてくれたけれど、その役目も終焉を迎え、今は「置物」となっていました。
実家においてあるものはもう、すべて母のもの、という認識でいますので、異議を唱えるものでもありませんが、姉と相談して、手放す前にもう一度だけ連弾をしよう、ということになりました。
さて、昨日、二人してピアノの前にすわり、大昔の楽譜を見ながらの「タイムスリップ」を楽しみました。
初見で弾けるのは「きらきら星」とか「チューリップ」などのピアノに初めて触るような幼子が弾く簡単な曲だけですが、楽しかったこと!
普段の練習は好きではなかったけれど、姉との連弾は発表会の度に結構楽しんでいたような気がします。
呼吸を合わせて弾くことも、緊張を共有することも好きだったのかもしれません。
楽譜を見るのさえ久しぶり過ぎて、読み取れなかったり、老眼で楽譜に顔を近づけないと見えなかったり、おかしくて、懐かしくて、楽しくて・・・
母の笑顔、姉の笑顔、そこにやはり短期間そのピアノを練習に使ったことのある息子も加わって、素敵な時間を過ごしました。
少し惜しくなった私たちはあと1回、もう一度だけ、こういう時間を・・・と母に猶予をもらうことにしました。
50年、いろいろなことがあっても、そこでじっと家族を見ていた1台のピアノです。
次の時、せめて音符を正確に認識できるよう、何とかしないとな、と「どうしたものか」途方にくれている今日のワタシです。
皆様も「思い出の品」をそっと開いてドキッとしてみませんか?
胸の奥にぽっと灯がともるような素敵な気分があじわえますよ。